『清掃』はマンションの資産価値を決めるカギ

『清掃』はマンションの資産価値を決めるカギ

マンション経営において日常清掃の役割には、以下のようなものがあります。

・マンションのイメージを上げる

・居住者が長く住み続けてくれる

・新規入居者を獲得する

・建物維持管理の経費を削減する

・不動産としての資産価値を維持する

 

今回はその中から「不動産としての資産価値を維持する」に注目します。

 

マンション経営において、建物の資産価値を維持することはとても重要です。そのためには常日頃から建物を維持管理することが必要不可欠となります。日々のマンション清掃は建物の維持管理に大きな役割を果たしています。清掃によって建物の劣化を防ぎ、また異常・異変にも素早く対応できることで常に正常な状態を保つことができるからです。

 

つまり、『清掃』はマンションの建物としての資産価値を維持し高めるためのカギとなるのです。

 


マンションの法定耐用年数と寿命

マンションの法定耐用年数をご存じですか?財務省が定めた耐用年数で、税務上その期間で減価償却をしなくてはならない年数のことを言います。

 

これは「普通の状態ならば建ててからそれくらいはもつであろう」と考えられている年数で、材質により期間は異なります。法定耐用年数は「減価償却資産の耐用年数に関する省令」により、下の表のように定められています。

 

構造 法定耐用年数
木造 22年
軽量鉄骨(骨格材の厚みが3mm以下) 19年
軽量鉄骨(骨格材の厚みが3mmを超え4mm以下) 27年
重量鉄骨 34年
鉄筋コンクリート造 47年

※国税庁作成「主な減価償却資産の耐用年数(建物・建物附属設備)」より抜粋

 

多くのマンションは鉄筋コンクリート造ですので、これを例にとって見てみると法定耐用年数は47年となります。これは「毎年減価償却していくと、47年で税制上の資産価値はゼロになる」ということを意味します。

しかしこれはあくまで法定耐用年数であり、実際のマンションの寿命とは異なります。マンションの寿命は一般的に60年とも100年とも言われています。つまり法定耐用年数の47年を経過した後も、10年以上マンションとして十分使用できる可能性があるのです。税制上の資産価値はなくなっても、家賃収入を生むマンションとしての価値はあると言えます。

 

とはいえ、建物をどう管理するかによって建物の寿命は長くも短くもなります。日常清掃によりしっかり維持管理をすることで、マンションの長寿命化を目指しませんか?

 


日常清掃によってマンションの資産価値を維持する方法

マンションにおいて築年数による経年劣化はどうしても避けられません。しかし、日々の清掃によってそれを最小限に食い止めることはできます。丁寧で定期的な清掃により維持管理を行うことが、建物の経年劣化を遅らせマンションの価値を保つことに繋がるのです。日常清掃により得られる効果には次のようなものがあります。

 

・経年劣化による家賃収入の減少を最小限にする

築年数が大きくなるにつれて外観や設備の老朽化により、家賃を下げなければ入居者が見込めなくなります。しかし日常清掃を行うことにより、老朽化を止めることはできないまでも、新築に近い状態をより長く保つことができます。新しい建物でもクモの巣がはっているだけで古ぼけた印象になります。逆に古い建物でも、床がピカピカに磨き上げられていたり、ガラス扉や窓にくすみがなくきれいに拭きあげられていたりすることで、建物の印象はぐっとアップします。建物自体は古くても、清潔で衛生的に手入れされ美しく保たれていれば、家賃を維持することは可能です。税制上の資産価値がゼロになった後も長く家賃収入が見込めます。

   

・修理・修繕にかかる大きな出費を抑えることができる

マンション経営において修理・修繕費は必要経費ですが、日常的に清掃することで、その費用を抑えたり出費のスピードを遅らせることができる場合があります。

さらに日常清掃により異常や故障を早い段階で見つけられて修繕費を抑えられるというメリットもあります。

 

<例①> 廊下やエントランスに砂利が溜まっていると、床ワックスに傷がついたり削られてしまいます。こまめに掃き掃除をして砂利を取り除くことで傷を防ぎ、ワックスを剥離して塗りなおすという作業の頻度を抑えることができます。

 

<例②> エアコンや換気扇のフィルターにホコリが詰まっていると、故障や水漏れを起こすことがあります。フィルターの掃除を頻繁にしていれば、そうした不具合を防ぐことができます。更に、フィルターの目詰まりによる効率悪化を防ぎ、消費電力・電気代を抑える効果もあります。

 

<例③> 日常的な清掃な中で、壁のひび割れなどに気づくことがあります。その時点ですぐにひびの補修を行えば、その後に起こり得る大きな事故やけがを防ぐことができます。清掃によって小さな異変に気付き、こまめに補修することが、大規模な修繕の頻度を減らすことに繋がります。

 


 

清掃により建物の維持管理を行うことで、マンションの寿命は長期化することができ、マンションの価値を保つことができます。修理修繕にかかる費用を抑えられて、家賃収入も長く見込めることは、安定したマンション経営のために大きな意味を持ちます。「不動産としての資産価値を維持する」ために日常清掃を改めて見直してみませんか。

 


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