オフィスの壁・床・机などにテープ跡が剥がしきれず残っていませんか?
一度貼ったテープやラベルシールを剥がすときに「気をつけて剥がしたのに、粘着部分が残ってしまった」という経験のある方も多いのではないでしょうか。残ってしまったテープ跡をそのまま放置していると、ベタベタしたり見た目が悪かったりして厄介ですよね。
「もう剥がせない」とあきらめるのはまだ早いです。上手なテープ跡の剥がし方を紹介しますので、是非一度オフィスで試してみてください。
オフィスでは「壁に掲示物を貼る」「机にメモを貼る」「床に這わせたコードを固定する」「棚に内容物を示すラベルを貼る」など、粘着テープやラベルシールを使う機会がよくあります。それぞれ用途や貼る場所によって、さまざまな種類のテープを使い分けているでしょう。しっかりと固定したいときには強粘着のものを選んだり、貼る場所に合った色のものを選んだり。そんな中で、後で剝がすことを想定しているときには、次のことに気をつけてみてください。
・粘着力の弱いテープ(養生テープ・マスキングテープ)を使う
一般的には
養生テープ = 繊維が網目状に入ったポリエチレン製のテープ
マスキングテープ = 和紙など紙素材のテープ
というイメージだと思いますが、どちらも剥がすことを前提とした粘着力の弱いテープです。そのため、剥がれては困る大切なメモなどの掲示には不向きですが、簡単にきれいに剥がすことができます。
・貼る場所の素材は、壁紙よりスチールやプラスチック
テープを貼る場所はつるつるした面がおすすめです。つるつるした面は摩擦が少ないため、ひっかからずにきれいに剥がせます。壁紙や塗装の壁は、テープを剥がすときに一緒にくっついて剥がしてしまう危険があります。水の染みこまないスチールやプラスチック素材だと、水やお湯を利用して剥がしやすくすることもできます。
・養生テープの上にテープを重ねて貼る
例えば使いたい柄のテープがあるけれど、そのテープが剥がしにくいタイプのものだった場合は、直接貼らずに養生テープと重ね貼りしてみましょう。直接壁や床に接しているのは養生テープなので壁材や床材を傷めずに剥がせます。
役目を終えたテープを剥がすときにも、テープ跡が残りにくくなるポイントがあります。これらを意識すると、きれいに剥がしやすくなりますよ。
・長期間貼りっぱなしにしない
弱粘着の養生テープも、長期間貼りっぱなしにしていると剥がしにくくなってしまいます。早めに剥がすようにしましょう。長期間掲示しておきたいものは、時々新しいテープに張り替えるなどの工夫をしてください。
・ゆっくり少しずつひっぱる
一気に剥がすと失敗する可能性が高まります。少しずつゆっくりひっぱりましょう。
・150~120度の方向にひっぱる
一般的に、剥離角度150~120度のときに粘着力は最も弱くなると言われています。この角度でひっぱると跡が残りにくくなります。
ただし、0度の方向にひっぱって剥がすように指示のあるテープもあるので、取扱説明書を確認してください。
・ドライヤーなどで温めてから剥がす
多くの粘着剤は温めることで剥がしやすくなる性質があります。ドライヤーなどでテープを温めてから剥がすと、跡が残りにくくなります。ただし、これは貼ってある場所が熱に強い素材の場合に限ります。耐熱温度の低いプラスチック素材などはドライヤーの熱で変形したり変質したりする危険があるので注意してください。
気をつけて剥がしたつもりでも、粘着剤が残ってしまうことはあります。きれいに剥がせずに残ってしまったテープ跡を取り除く方法を紹介します。
※接着面の素材などによって適さないものもあります。実際にやってみるときは、はじめに目立たないところで試すなどご注意ください。
・セロハンテープでぺたぺたする
テープを剥がしてすぐ、少し粘着剤が残ってしまったときは、新しいセロハンテープをぺたぺたと貼って剥がすを繰り返すと、残った粘着剤がセロハンテープに付着して取り除けます。
・へら、ものさしを使う
へらやものさしのように硬くて薄いものを粘着剤と接着面の間に差し込んで剥がす方法があります。ただし、接着面の素材によっては、壁紙や塗装を剥がしてしまう危険があるので注意しましょう。
・消しゴムでこする
消しゴムで粘着剤をこすり取る方法です。文字を消すときと同じように使用します。くるくると円を描くようにすると効果的です。
・お湯でテープ・ラベルをふやかして剥がす
紙製のテープやラベルはお湯でふやかして取り除きます。残った粘着剤は更にお湯をかけてこすります。水溶性の粘着剤は溶けて剥がしやすくなるし、お湯を使うことで粘着剤が温まるため効果が高まります。ただし、この方法は接着面が水に強い素材に限ります。プラスチックやスチールなど水をはじく素材に適しています。
・中性洗剤を溶かした水を染みこませる
中性洗剤が粘着剤の粘着力を弱めるので、剥がしやすくなります。ただし、お湯同様、接着面がプラスチックやスチールなどの水をはじく素材のときに限ります。
・サラダ油・ハンドクリームを塗り込む
サラダ油やハンドクリームの油分が粘着力を弱めます。テープ跡に塗り込んでしばらく置いた後拭き取りましょう。壁紙などは変色などの原因となりますので、注意してください。
・お酢やレモン汁を染みこませる
お酢やレモン汁の酸が粘着力を弱めます。テープ跡に染みこませて拭き取りましょう。これも壁紙などに染みこんでしまうと、シミや変色の原因となります。さらに酸に弱い材質にも使えません。
・アルコールを染みこませる
アルコールには粘着剤を溶かす性質があります。濃度の高い消毒用アルコールや無水エタノールを染みこませることで、粘着剤が溶けて剥がれやすくなります。
・除光液を染みこませる
除光液も粘着剤を溶かす性質があるので、きれいに剥がすことができます。ただし、除光液はプラスチック素材も溶かしたり変質させてしまう危険があるので、使用場所には注意が必要です。
・市販のシール剥がし剤を活用する
シールやテープを剥がす専用の溶剤が市販されています。プラスチック用のものもありますが、プラスチックを溶かす成分が入っているものもあるので、接着面の材質に合ったものを使用しましょう。
ベタベタして不快だったり、見た目もよくないテープ跡の剥がし方をいくつか紹介しました。テープの種類や接着面の素材などにより、向いているもの向いていないものがあるので注意は必要ですが、「剥がせない」とあきらめる前に、一度試してみませんか?
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